2024/05/13 PubMedの新着論文の要約(ADHD)

タイトル:The eTHINK Study: Cognitive and Behavioral Outcomes in Children

with Hemophilia.

要約:

  • 目的:現代の治療基準に従って治療を受けている血友病の子供や若者の認知機能、行動、適応機能を評価すること。
  • 研究デザイン:eTHINKは、2018年9月から2019年10月までの米国で行われた前向き、横断的、観察的研究で、1〜21歳の男性の重症の血友病AまたはBを有する者が参加対象となっていた。参加者は神経学的検査や年齢に適した神経心理学的評価を受け、早期発達、認知、情動/行動調整、適応スキルの標準化されたテスト/評価尺度が含まれていた。
  • 結果:551人の血友病A(n=433)またはB(n=101)の男性が登録された。認知テストの結果は、ほぼ全ての年齢グループが米国の同年齢の人口の基準にほぼ準拠していたが、一部の年齢グループ(4-5歳および10-21歳)の参加者は注意力と処理速度の評価で悪い結果を示した。さらに、思春期と若年成人、および合併症を持つ注意欠陥/多動性障害(ADHD)の参加者(n=64)は、日常生活での適応能力と実行機能に関する問題をより多く報告した。思春期のADHD発症率(21%)が一般集団よりも高かった。
  • 結論:全般的に、血友病を持つ男性は、適切な年齢における知性、行動、適応の発達を示した。しかし、特定の患者/年齢グループは注意力パフォーマンスが低く、実行機能や適応能力に適切でないという懸念があった。この研究は、血友病の個人の神経発達を監視するための基準データセットを確立し、この人口における認知能力や適応スキルの問題に対するスクリーニングと介入の重要性を強調している。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38734133